2009.11/17 [Tue]
インフレとは何か 金森久雄
●インフレ肯定論
年1?2%のわずかな物価上昇率であれば、それは必ずしも悪いことではないという見方もないではない。
○物価が上がれば生産の刺激になり、経済成長を助ける?
企業は大ていお金を借りて生産活動を行っているので、物価が上げれば借金の負担が減り、有利になる。物価が下がっていくようでは、過去の負担がだんだん重くなって経済は沈滞する。
【たしか、ブラジルのかつての高インフレ率もそういった理由からあったような覚えがある。さらにブラジルでは企業が賃金上昇率をインフレ上昇率よりさげて計算して、資本蓄積をはかっていた。】
●インフレ4つの害悪。
?インフレにより、所得分配が不公平になる。
金利で生活しているひと、貯蓄を土地や絵画ではなく、銀行預金や郵便貯金にしている一般のサラリーマンは実質所得が減る。土地所有者は、地価の値上がりで利益を得る。
?生産がうまくいかなること
インフレは生産を刺激するが、普通の状態であれば生産してももうからないものまでも生産がおこなわれる。
?社会全体に心理的な不安を引き起こす。
?そもそも生産を刺激するか分からない。
インフレがあらかじめ予想されれば、お金を貸す人は高い金利を要求し、労組は高い賃上げを要求する。
●インフレの原因
○インフレの種類 需要インフレ、コスト・インフレ
○需要インフレ
供給以上に需要が増えるインフレ
?解決策
超過需要を抑えればよい。銀行がお金を出さなければ、企業の需要は減る。政府が予算を引き締めれば公共投資需要が減少する。
○コストインフレ
輸入原材料があがったり、賃金が生産性以上に高まることによって労働コストが上がった結果起きるインフレ。
?解決策
コストを下げる必要がある。需要引き締めをすると、コストが上がっているのに物価は上がらないので、企業は赤字になり、失業が増える。
○インフレの社会的原因
?企業の力が強いこと
企業は銀行からお金を借りているため、長期的にはインフレで貨幣価値が下落していく方が借金の負担が軽くなって得をする。その反面財産を公社債、銀行預金、郵便貯金などに投資する人は損になる。しかし企業の力が強いため、インフレ的な政策がとられる。
?政府のお金が不足する
戦後、完全雇用は政府の責任という考えから、需要を作るためのお金を使った。それに伴いお金が不足し、国債を発行すると通過量が増えてインフレになる。
?労働組合、農業団体などの力が大きくなった。
?マスコミの発達による需要増。
?グループ内の利害の対立を調整する手段として、物価引き上げが最も使いやすい。
例えば賃金が上がった場合、農民の不満を抑えるためには米価を引き上げるのが一番容易。
?管理通貨制と変動為替性
年1?2%のわずかな物価上昇率であれば、それは必ずしも悪いことではないという見方もないではない。
○物価が上がれば生産の刺激になり、経済成長を助ける?
企業は大ていお金を借りて生産活動を行っているので、物価が上げれば借金の負担が減り、有利になる。物価が下がっていくようでは、過去の負担がだんだん重くなって経済は沈滞する。
【たしか、ブラジルのかつての高インフレ率もそういった理由からあったような覚えがある。さらにブラジルでは企業が賃金上昇率をインフレ上昇率よりさげて計算して、資本蓄積をはかっていた。】
●インフレ4つの害悪。
?インフレにより、所得分配が不公平になる。
金利で生活しているひと、貯蓄を土地や絵画ではなく、銀行預金や郵便貯金にしている一般のサラリーマンは実質所得が減る。土地所有者は、地価の値上がりで利益を得る。
?生産がうまくいかなること
インフレは生産を刺激するが、普通の状態であれば生産してももうからないものまでも生産がおこなわれる。
?社会全体に心理的な不安を引き起こす。
?そもそも生産を刺激するか分からない。
インフレがあらかじめ予想されれば、お金を貸す人は高い金利を要求し、労組は高い賃上げを要求する。
●インフレの原因
○インフレの種類 需要インフレ、コスト・インフレ
○需要インフレ
供給以上に需要が増えるインフレ
?解決策
超過需要を抑えればよい。銀行がお金を出さなければ、企業の需要は減る。政府が予算を引き締めれば公共投資需要が減少する。
○コストインフレ
輸入原材料があがったり、賃金が生産性以上に高まることによって労働コストが上がった結果起きるインフレ。
?解決策
コストを下げる必要がある。需要引き締めをすると、コストが上がっているのに物価は上がらないので、企業は赤字になり、失業が増える。
○インフレの社会的原因
?企業の力が強いこと
企業は銀行からお金を借りているため、長期的にはインフレで貨幣価値が下落していく方が借金の負担が軽くなって得をする。その反面財産を公社債、銀行預金、郵便貯金などに投資する人は損になる。しかし企業の力が強いため、インフレ的な政策がとられる。
?政府のお金が不足する
戦後、完全雇用は政府の責任という考えから、需要を作るためのお金を使った。それに伴いお金が不足し、国債を発行すると通過量が増えてインフレになる。
?労働組合、農業団体などの力が大きくなった。
?マスコミの発達による需要増。
?グループ内の利害の対立を調整する手段として、物価引き上げが最も使いやすい。
例えば賃金が上がった場合、農民の不満を抑えるためには米価を引き上げるのが一番容易。
?管理通貨制と変動為替性
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