SUKOYAKA日記

メモ帳的存在。岡山在住。

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4,3 「新国家」

1937年11月10日、州軍の部隊が連邦議会を包囲し、議員たちの入場を阻止し、同夜ジェトゥリオ・ヴァルガスは新しい政治体制を樹立し、フランシスコ・カンポスが起草した新憲法が公布された。「新国家」という独裁体制の始まりだった。
民衆と共産党は厳しく弾圧され、抵抗できなかった。支配層は、避けられないもの、または有利なものとしてクーデターを受け入れた。議会は、逮捕される議員もいた中で、80人もの議員がヴァルガスに連帯を表明した。インテグラリスタ党は抵抗し、衝突もあったが鎮圧された。

「新国家」は1930年から進められた中央集権化を一体化した。また中央政府の基準で、各州の統治を執政官にゆだねられた。また連邦議会を通しての意思表明の機会は失われた。

「新国家」は文民官僚と軍人と産業ブルジョワジーの同盟であり、安定した工業化政策を目的とした。文民官僚は工業化こそ、真の独立への道と考え、軍人は工業化による経済強化を国家安全保障の重要な方法と考えた。企業家は国家の積極的な介入が、工業化の刺激になると考えた。
教育の最大の関心は質の高い工業労働者育成になった。
軍部は大きな権力をもったが、絶対的なものではなった。軍部は権威主義的な方法によるブラジルの近代化を目的に結束していたが、あらゆる問題に対して、意見が一致しているわけではなった。そのため大統領は陸軍の意向を操作し、政府寄りの一般的な利害と調整することができた。

「新国家」は輸入代替工業化へ積極的に乗り出した。
工業化を進める上で、企業の民族か政策を始めたが、多様な関係者の圧力が反映され、政府による厳格な方針は示されなかった。
○国家による基幹産業への投資政策
鉄鋼に関しては政府はドイツかアメリカ資本の提携に傾いており、アメリカのUSスチール社とブラジルが出資して新会社を設立する計画だったが、USスチール社は資本参加を断念し、国家主導で行われることになった。石油産業に関しては、輸入原油および国産原油の精製の民族化(出資、経営、運営がブラジル人に限られること。)が定められた。石油審議会の主導権は1938年から1943年まで陸軍が握った。

財政に関してはヴァルガスはクーデター直後に対外債務支払いを停止し、外貨販売の国家独占とあらゆる為替取引への課税を布告した。対外債務の支払いは1940年から再開した。

「新国家」の労働政策。労働組合は国家への従属が強められた。また労働組合への加入の有無にかかわらず「組合税」が徴収され、労組資金や政治資金となった。労組幹部はベレーゴ(緩衝材)と呼ばれ、対立をやわらげつつ、労働者よりも自分自身や国家の利益のために活動した。最低賃金も導入されたが、どんどん低下し、結局必要水準以下になった。
ヴァルガスは「労働者の庇護者」というイメージを儀式やメディアを通して、構築した。
ヴァルガスは政権は当初から、政府支持の世論形成の形成に努めた。「政府広報局」を創設したり、出版、放送、メディア全般を検閲する機関として、「報道宣伝局」を作った。「新国家」は知識人や政治家(特に左翼や、自由主義者)を逮捕し、拷問した。しかし知識人の重要性も認識していたので、カトリックの指導者、権威主義的なインテグラリスタ党員、偽装した左翼知識人を要職に就けた。

○行政
第一共和政期に、恩顧主義に基づき試験なしで行われていた公務員採用は、改革された。政治的党派とは無関係で、大勢の原理に共鳴するエリート官僚の養成を目指し、能力に基づく採用が導入された。
○外交
世界恐慌はイギリスの衰退とアメリカの勃興を加速させた。またナチス・ドイツの力も大きくなっていた。このような情勢でブラジルは実利的な方針をとった。
輸出・輸入においてドイツの割合が、大きくなり鉄道関連の資材や資本財などもドイツは供給っできたので、たとえ伝統的な通商関係が断絶されても困らなくなった。
こうした状況で、ブラジルはアメリカかドイツの選択に迫られた。イデオロギー的親近性ゆえにブラジルとドイツは接近する可能性があったがそうはならなかった。1938年インテグラリスタ党を政治の舞台から排除し、体制固めを図ったと同時に南部のナチグループの弾圧も始め、ドイツ大使は「好ましからざる人物」とされ国外退去された。

アメリカの方針。WW?が世界規模になりアメリカが巻き込まれることを予想し、ブラジル北東部の、鉄鉱石、天然ゴム、マンガンなどの戦略物質確保のために、ブラジルとの協調を図った。
そしてブラジルは1942年、枢軸国と断交し、5月にはアメリカと政治的・軍事的秘密協定を結んだ。しかしアメリカはブラジルの軍上層部に枢軸国シンパがいると見ていて、武器援助は遅れた。しかし1942年8月に5隻のブラジル商船がドイツ潜水艦に撃沈され、ドイツは参戦を決意した。そして、米の留保や英のあからさまな反対を押し切り、ヨーロッパのイタリア戦線で2万人以上の兵士が戦った。そして帰還兵は熱狂的な歓迎を受けた。

なげーよ。
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