SUKOYAKA日記

メモ帳的存在。岡山在住。

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5,4 民族主義から開発主義へ

クビシェッキ政権は高い経済成長率を保ちつつ、政治的に安定していた。
軍部の大半は国内秩序の維持と共産主義への攻撃を条件に、急進的な民族主義政策や労働者組織化がなければ、民主主義体制を保障した。これと異なり、軍部には少数派だが、急進的な民族主義者で、クーデターを支持するものもいた。

社会民主党、ブラジル労働党は同じく、ジェトゥりズモを持っていたが2つのジェトゥリズモは異なった。社会民主党のジェトゥリズモは農村の支配層の一部、「新国家」とともに誕生した官僚、経済発展とインフレの恩恵を受けた商工業ブルジョワジーからの支持を集めた。ブラジル労働党は組合幹部、労働官僚、民族主義的な傾向の強い工業ブルジョアジー、都市の組織労働者の大半から支持された。両党の協力関係が円滑に進むためには、それぞれが急進化しないことであった。クビシェッキはその急進化を抑えた。

クビシェッキは工業化のため、外国資本を導入する必要を認め、優遇した。民族主義的イデオロギーは開発主義に道を譲った。
クビシェッキの経済政策「メタス・プラン」は成功し、経済成長を実現した。
クビシェッキは自動車産業の育成にも力を入れ、民間資本、とりわけ外国資本による乗用車とトラックの生産を奨励した。自動車産業育成は成功したが一般大衆向けの公共交通機関の拡充を犠牲にした。

労働運動は多様し、運動の中心は公務員や公益企業の労働者へ移っていた。

クビシェッキ政権は貿易と国家財政に問題を抱えていた。工業化とブラジリア建設のための政府支出と深刻な交易条件の悪化は財政赤字を招いた。そこに、ブラジリア建設、公務員給与引き上げ、交易条件の悪化、コーヒー価格支持による紙幣増発、民間部門への融資拡大によるインフレが直撃した。
インフレと赤字抑制のため、クビシェッキは新たに経済安定策を立案した。しかし大きな反発にあった。どの部門も安定のために、犠牲を強いられることを反対した。またインフレは少なからぬ部門にとっては良い面もあった。賃上げが物価上昇率に追い付かない状況では、価格改定や商品の投機により製造業者や販売業者は例外的な利益を期待できた。(※よくわからん。支払うコストがインフレにより実質的に下がるってこと?)さらに、まだ債務に「価格修正」(物価指数による価値修正)が導入されていなかったので、インフレは企業家に資金調達を促した。
この経済安定策は歓迎されなかった。(財政赤字・インフレよりも、経済引締めによる国民は現状悪化を恐れた。)

また経済安定化政策で必要な借款に関してのIMFとの交渉が、1959年6月決裂した。これはクビシェッキ支持を巻き起こした。

次の大統領候補者は、カルロス・ラセルダの支持を得て、小さな政党から出馬したサンパウロ州知事ジャニオ・クアドロス。彼は全国民主同盟の支持も得た。アマデール・デ・バロスは社会進歩党から出馬した。社会民主党とブラジル労働党は大統領にロト将軍を、副大統領にジョアン・ゴラール擁立した。
選挙は汚職・腐敗を批判し、大衆的支持を得たジャニオ・クアドロスが47%の票を得て圧勝した。
(しかしなんやかんやてんやわんやで)政策は誤ったと判断され、また支持基盤を持たず議会は社会民主党とブラジル労働党が支配し政治はうまくいかなかった。当選8ヶ月後、実行されなかったがクーデター計画などもあり、ジャニオ・クアドロスは辞任を表明した。

そして軍部はジョアン・ゴラールを「組合主義共和国」の権化とみており、大統領引き継ぎを停止しようとしたが、(なんやかんやありつつ)、連邦議会は妥協案で大統領制に加えて議院内閣制を採用し、ジョアン・ゴラールが大統領に就任した。議院内閣制は長続きしなかった。
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