SUKOYAKA日記

メモ帳的存在。岡山在住。

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6,2 政治弾圧と武装闘争

1966年以降弾圧の最初の衝撃が過ぎると、反政府勢力は体制の建て直しを図った。政界では、表舞台から追い払われたカルロス・ラセルダがかつての政敵ジャンゴとクビシェッキに接近し、「拡大戦線」を結成し、ブラジルの再民主化と労働者の権利を要求した。また1968年3月リオのデモで参加した学生2人が軍警に殺された。これにより6月リオでの「10万人」デモに発展した。
伝統的左翼団体ブラジル共産党は武装闘争に反対したが、カルロス・まりげーらに率いられたグループはブラジル共産党と袂を分かち「民族解放行動」を結成した。
また軍は連邦議会が軍の意思に沿わない決議をしたので、国会を閉鎖し、軍政令第5号を交付した。公務員を解雇したり、強制退職をさせたりする権限と同様、議員資格をはく奪したりする大統領権限が復活した。
この政令を境に、軍部の権力中枢は監視・弾圧機関の司令部にいた人物たちの手に握られた。
この弾圧の強化は武装闘争グループの主張を裏付け、グループの活動を拡大させることになった。
コスタ・エ・シルヴァは脳出血に倒れ、職務の遂行は不可能になった。3軍の大臣は憲法の規定を破り、副大統領の昇格を阻止し、軍票会議を組織して大統領の職務を代行することに決めた。

当時は政治的には最暗黒の時代だったが、政府は経済面では目覚ましい成果をあげていた。景気も良くなり、1968年に25,8%にまで達した物価上昇率は下降に転じた。製造業、建設業も成長し、GDPは1968年、1969年ともに約10%成長した。「経済の奇跡」の始まりである。
コスタ・エ・シルヴァの回復の見込みがなくなり、3軍最高司令官はエミリオ・ガラスタズ・メディシ将軍を大統領候補に、アウグスト・ラデマケル階層を副大統領候補に選んだ。
都市武装グループは当初期待されていたが、弾圧が有効に機能し、力を失い消滅した。
合法的な反政府勢力は、メディシ政権下はどん底の状態に陥り、議会は国家革新同盟の大勝利だった。
1964年以降ブラジルでは通信手段が飛躍的に発展し、グロボ・テレビは政府の後ろ盾で政府の宣伝機関となるとともに全国ネットワークを完成させ、事実上テレビ放送を支配するにいたった。
「経済の奇跡」は1969年から1973年まで続いた。「奇跡」の要因ははっきりしていた。
比較的進んだ開発途上国は、新しい機会をとらえて外国から資金を獲得した。また輸出をコーヒーに頼らなくなり、1947年時57%を占めていたのが1975年には15%へ減少した。
しかし「奇跡」には弱点もあった。金融システムと国際貿易への過度の依存はその一つだった。また石油などの特定輸入品の需要を高めた。
「奇跡」の弊害は主に社会的な側面で起こった。政府は過小評価した物価上昇率をもとに賃金引上げ率をあらかじめ設定し、資本蓄積を優先した。これは産業、特に自動車産業の成長は中上流階級に恩恵をもたらす一方非熟練労働者の賃金は抑制された。これが所得格差を拡大させた。
「奇跡」の否定的面は、産業を振興させたが、保健衛生、教育、住宅といった国民生活の質を図る分野には力を入れなかったことだ。
また当時とそれに続くブラジル経済は環境問題をほとんど鑑みず、自然破壊をもたらした。

メディシは後継者を決めれずに軍部は大統領候補にエルネスト・ガイゼル将軍を選んだ。ガイぜルは政治的経済自由化に好意的姿勢を取っていたからではなく、統率力と行政能力を買われ選ばれた。
ブラジル民主運動からはガイぜルに対抗する象徴的な候補としてウリセス・ギマランイスを擁立し、間接選挙、諸権利の停止、富の集中をもたらす経済システムを批判した。

選挙はエルネスト・ガイゼル将軍が勝利した。


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