SUKOYAKA日記

メモ帳的存在。岡山在住。

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TOKYO外国人裁判 高橋秀実

日本の裁判制度は問題が多いと言われるが、外国人裁判となるともっとたちが悪い。

内容
●国選弁護士の問題
外国人に限らず刑事事件の弁護はほとんどの場合、国選弁護士である。その中には「手抜き」をする弁護士もいる。外国人の弁護は日本人のそれよりもかなり面倒。通訳の必要性があるうえ、情状酌量でのカギとなる親や友人が海外にいる場合が多く、しかもそれらすべてが自費となる。国選弁護士も約5万6千円の報酬があるが、弁護の準備をちゃんとするとすぐ赤字になる。そのため仕事のない弁護士が小遣い稼ぎに行うこともある。
●起訴便宜主義と起訴法定主義
起訴便宜主義とは有罪と認められても、条件により起訴の有無がある方法。起訴法定主義は有罪事件はすべて起訴されるという方法。日本は前者で、海外では後者が多い。
これを知らず、外国人被告人は取り調べで、容疑をかたくなに否認する。認めない場合は起訴せざるをえない。もし認めれば、軽微な犯罪の場合、起訴猶予となる場合が多い。
●外国人と日本人の差
司法は、日本人を裁く場合、人が反省、更生し再び社会復帰できるようかということに主眼を置く。ゆえに、本人が反省し、社会的制裁を受けていれば、執行猶予がつくことが多い。しかし外国人が罪を犯した場合、刑は「見せしめ」としての役割が強い。ゆえに、日本人と同じような罪であっても実刑判決が多い。外国人に法の下の平等はない。
●外国人の間の差
司法において、一般にアメリカ人などの白人は優遇され、アジア系は不利である。1984年にはアメリカ人が窃盗事件で152人検挙されたが、起訴されたのは26人。たいしてフィリピン人は100人のうち71人が起訴された。
●殺人事件の争点
人を殺したということ検察側・弁護側がともに認められている場合、争点は「殺意があったかどうか」。殺意があれば殺人罪で重刑だが、殺意がない場合は業務上過失致死・傷害致死・過剰防衛などとなり、罪は軽くなる。殺人罪が重刑なのは「人を殺したから」というより「人を殺そうとしたから」。
●じゃぱゆきさん
日本から出稼ぎにいって主に娼婦として働いたからゆきさんになぞらえて、途上国からホステスなどとして日本に働きにきた女性につけられた名称。からゆきさんのイメージから「本国のために自分の身を売って稼ぐ健気な女性」という印象があるかもしれないが、実際はそうでない場合が多い。フィリピンなどではKARAOKEGIRLと呼ばれ、金に目がない女性として軽蔑されている。ガールフレンドとして両親に紹介できるような女性ではない。というイメージもある。
●司法通訳の問題
アメリカでは刑事訴訟法に通訳法というものがあり、通訳の能力が不十分な場合、裁判長は新たに通訳を提供する義務がある、と定められている。日本にはこの法に相当する法はない。
1950年、神戸ではこんな判決も出ている。「被告人が日本語に通じるか否かの判定は、被告人の自由な申し出によるものではなく、裁判所の合理的な判断にゆだねられる。」つまり、裁判所が日本語に通じるかどうか一方的に決められるということが判決されている。
●外国人に対する捜査
不法就労の外国人は、それがばれて国外追放になることを恐れている。そのため警察の違法な捜査や任意同行に対しても、従うほかない。捜査令状もなく、「強制的な」任意同行も行われる。また取り調べでは、黙秘権のことも知らされず、起訴に有利な表現に導かれる。
●不法就労の検挙率の低さ●(これはひどい。)
不法就労の検挙率はは案外低い。しかしその気になれば警察はすぐに逮捕できる。管理・支配する側にとって、労働者の法的立場が不安定なほど好都合である。必要でなくなればいつでも追い出せるし、事故の補償もいらない。だって「不法」だから。
●八百長メイドインフィリピン
アジアからの外国人ファイターは増えてきた。彼らが日本に来る理由はお金。日本の方が試合があるし、ファイトマネーも高い。そして日本側は有望な若手を売り出したり、勝ち勘を与えりするためにちょうど勝てるくらいの外国人を連れてくる。
●あとがき
日本的ルールは簡略化が行われていて、「面倒臭さ」をできるだけなくそうとしている。裁判でも同じ。日本の刑事裁判が死んでいるのも、民主主義や法治国家観が根付いていないのも、保身のせい。

【感想】
あとがきで司法の問題は「面倒臭さ」と出たとき、ある官僚批判の本を思い出した。その中でも官僚腐敗は「面倒臭さ」に似たような原因によると書かれていた。
「お役所の掟」という本では官僚、ひいては日本社会が批判されている。そこで最後に官僚腐敗の原因に「みんな早く帰りたいから」といことが指摘されていた。官僚社会では周りに流されていれば出世コースにも乗れる。それに逆らえば仕事が増えるだけ。
この2つとも似たような状況だ。自分がしたくないことをしたくないだけ。自分が傷つくわけではないから苦しくない。この原因はなにか?どうすれば改善されるのか?
個人の力では無理だろう。弁護士になろうと言う人も、官僚になろうと言う人も始めは夢や希望を抱いている。しかし働くうちにしがらみや欲におぼれていくのだ。やはりこのような場合政府の力がキーになるだろう。官僚主導の政治だとか言われているが、実際のところ、国会議員の権力は大きい。今までは官僚をうまく利用できずに、利用されていたのだ。

つまりね。。。。民主党がんばれ!

【感想2】
医療においての通訳に関心はあったが、司法制度においては盲点だった。個人の人生に大きくかかわるものだから、しっかりしているだろうと思い込んでいた。しかし現実は想像絶するひどさだった。
おそらくその理由は、医療の目的が対象を助けるのに対して、司法は対象を裁くのが目的であるからであろう。裁判長は判決をこなすほど昇進は近づき、検察官も早く吐かせて済ましたい。弁護士は早く安く仕上げて、利益を増やしたい。そういった連鎖が言語能力不足により、より強固なものになり、被告人である外国人の罪状は重くなる。
これは1992年に発行されたものだから、現在は改善されているかもしれない。調べてみる価値はあると思った。
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